3.42018
伐採された巨木

私が住む三島市で、一番好きだった木。
一番好きというのが当てはまるかわかりませんが、
三島の街を案内する時に、いつも案内する人に見てもらった木がありました。
その木が伐採されてしまいました。
三島駅から200mほど南に位置する愛染院跡という場所で、
富士山噴火の溶岩の割れ目に根付いた力強い根張が作り出していた景観。
この木が伐採されてしまいました。
おかしくなったのは、5年くらい前でしょうか。
隣に立つ電柱の支障になったためか、はっきりした原因はわかりませんが、
それからは、みるみる樹勢が衰えていきました。
何百年も力強く生き続けた木が、人の手でこんなにも簡単に弱ってしまうのかと驚く一方で、溶岩に根を張り、少ない養分で育つ木が本当に微妙なバランスで生きているのであると実感しました。
この木が人の手によって殺されてしまった事実を多くの人に恐怖として感じて欲しいと思います。
よくある、神社仏閣の、保存樹ではなくても、保全しなければならない歴史ある木は多数存在します。
歴史ある三島の地には本当に多く存在します。
この伐採された木は、保存木とするには小さかったのかもしれません。
しかし、他の地では見ることの出来ない、三島独自の景観の象徴でありました。
人々の樹木に対する意識は年々低下していきます。
そして、自分の生活圏内に木があることを嫌うような、苦情を言う声も耳にします。
海外のアーボリカルチャーの現状、そしてアーボリカルチャーの根付いた崇高な意識。
樹木を尊ぶ心を知るたびに、日本国内の意識の低さが取り返しのつかない樹木破壊を起こしそうな気がしてなりません。
アーボリカルチャーについては後日。
ツリークライミングを通じて、アーボリカルチャーを学ぶと、
自分が行きたかった世界がありました。
まづは、ツリークライミングを通して木と触れ合う機会を作っていくこともその一つかと思います。