4.52011
レンガついでに
前回レンガネタを入れたのですが。レンガ鏝というのがあります。レンガを積む以外にも非常に使用頻度が高い鏝です。
今使用中のレンガ鏝は三種類
一番右が少量の材料を練ったり、バケツから材料を鏝板にとったり、ブロック積のジョイントにモルタルを入れるなど非常に頻繁に使います。おたふく型と呼ばれる形です。私は手が小さいので、長時間使っていても疲れないように少し柄を削って細身にしています。また柄は、真ん中の鏝と同じくらいの長さなのですがこの長さだとバケツの中に入れたときにバケツの側面に柄が当たってしまいバケツの材料が最後まですくえなかったり、下の方に練残しが出来てしまいますので、バケツの底で横になる長さに柄を短くしています。
真ん中のものが、レンガ積をするときに使う桃型と呼ばれるものです。右の鏝でレンガを積んでも良いのですが、積んだレンガの水平を直すとき柄の後ろでトントンと軽くたたくのに買った時の柄の形の方が使いやすいです。
レンガ鏝の柄の端がテーパーになっているのは柄の先端でレンガの頭を叩き高さと水平を調整するためです。おたふく型の鏝の柄を切ってしまったときにその使いにくさを感じました。それからは、レンガ積用にこちらの鏝を使うようになりました。形はヨーロッパのレンガ職人が使っていた形が桃型に近かったのです。おそらく、レンガを切るときにこの形の方が切りやすいのだと思います。前回レンガ鏨でレンガを切る話をしたのですが、熟練したレンガ職人は、鏝を使ってタンタンターン!とレンガを使用する寸法に切断できます。レンガ鏝は、一丁で、積む、叩く、切る、すべてのレンガ仕事をこなす万能の道具です。一つの道具ですべての工程をこなせば仕事が早くなります。「仕事は綺麗に、早く、正確に」
最後に一番左の鏝なのですがホームセンターにありました。恐ろしく安かった気がします。けれどもこの形が小型のレンガを積むのに非常に使いやすい。値段から見ても鋼を使用していなくただの鉄なので、レンガを切ったりすることはできないし、使い込みすり減るのも早いと思いますが、独特の形状はかなり使いやすいです。もう一回り大きいく、柄も長ければ、最強のレンガ鏝になりそうです。もしかしたらそのうち特注で発注してしまいそうです。
既製品の道具は万人が使いやすいように作られています。そこから一手間加えることで使い勝手が向上し、仕事の効率も上がります。
我々が創りあげる庭も既製品の寄せ集めのようなものではなく、一手間加え、お客様一人一人のニーズに合ったものにしたいと思います。一人一人のクセを大事に