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小さな子供の感性

先日、妻と小学生の長男は子供会の用事があるというので
幼稚園に通う次男と一緒に出掛けました。
 
市内を車で移動中の信号待ちで次男が
「植木が切れちゃっているよ」
と。
 
三島駅南口から少し南下した場所に
富士山が噴火した時の溶岩に絡みつくように
実生が育っていて、
溶岩を抱くような力強い根張りが美しく
市外から訪れる知人とここを通る時に
良く案内する大好きな景色でした。

しかし力強く育っている植木も
人間の手で無残に半分の幹を切り倒され
美しい自然樹形ではなくなってしまい
残念に思っていました。

しかし、助手席に座る5歳児は

これを見て
「植木が切れちゃっているよ」
と言ったのです。
 
子供が、自然でない樹形の木を見て
教えられた訳では無いのに発した一言に驚き、感動しました。
 
 
今日の移動中に通りかかった小学校のイチョウが
見事に丸く刈り込まれているの見て
激しい違和感を覚え、そして、それを日常的に
見て育つ子供たちは植木というものが
そのような姿形であることが当たり前の事として
育っていくことが恐ろしいと感じる。
 
街路樹や、公園などの公共的な場所に植えられた木々は
本来の樹種、樹形に関係なく、無残な姿形に切り刻まれていることが多い。
 
次男と出かけたあの日も、一つの路線にシラカシとマテバシイが混植されているが
最近視力が落ちた自分の目には遠目から2種類の植木の種類が分からなくなるほど
同じような形に鋏を入れられていた。
「(そこに植わっているのがシラカシでもマテバシイでも)どうでもいいんだな」
と心で思ったが、
 
街中に植えられた違和感がある樹形の木々を見ると、
それを見て育っていく子供たちが
植木というのはこういうものであると
擦り込まれていくのが怖いと感じてしまう。
 
一本一本の木々の持つ個性を大切に出来ればなと思います。
 
 


株式会社髙樹園

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