8.182015
枝垂梅の剪定

梅の木の葉が縮れてしまった。
という事で、様子を伺ったお宅の梅の対処です。
梅の葉が縮れてしまうのは典型的なアブラムシによる被害です。
梅の新芽にアブラムシが寄生すると新芽が縮れてしまいます。
夏場に殺虫剤を散布しても縮れてしまった葉が元に戻ることはありません。
来春にの新芽にマラソン乳剤やスミチオン乳剤を散布するのが効果的です。さらにジマンダイセン等の滅菌剤を合わせるとスス病などの予防になります。
このサイトの説明とか解りやすかったです。
梅はアブラムシやカイガラムシがよく付きます。害虫予防には枝を透かして風通しを良くすることも大切です。
こちらのお宅の枝垂梅は、ずっとご自身で剪定されていたようで、外に伸びた枝を切るだけの鋏の入れ方で
絡み枝(脇の枝と絡んでしまう枝)が多くありました。絡んでいる枝が多く、植木の懐が混み合っているため、風通しがよろしくありません。
剪定前
作業完了
特に骨格となる枝が絡んでいたため荒治療となりました。
近くから見ると枝が絡んでいるのがよくわかります。
左側の太い枝がの方が逆さ枝気味でなおかつ立枝であったこと、そして右の枝の方が細くて柔らかいため左側の枝を元から落しました。
太い枝が2本無くなったので大分印象が変わります。骨格となる枝の絡みを取ってあげれば、小枝を増やしてあげても自然な樹形が保てます。
枝の手入れは、基本的に
絡みの撤去→切り替えし作業→枝抜き作業
の順で行います。切り替えし作業で枝が透けてくるので、大きく切り返した場合は、枝抜きはほとんどしません。逆に、大きな絡みが無いと素直な枝が混んでいるので、枝抜き作業をしていきます。いらない枝から順に消去法で外していき、ちょうど良い濃度で終わりにするのが手入れです。
今回は、絡みが多すぎたため、たくさんの枝を落としたので荒治療。少し樹形が暴れるかもしれません。ただ、次回からは切り替えしでほとんど対応できると思います。切り替えしも、細かいやわらかい枝をなるべく残して、硬い太い枝を落とした方が自然樹形に近づきます。その話はまた次回。
花が咲く細かい枝をたくさん増やしてほしいものです。