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環境について本気で考える(その5)

久々に「環境について本気で考える」シリーズです。

最後に前回までの投稿のリンクを張るのでお時間がある方はどうぞ。

当社は年度末に、歩道の修繕工事を毎年行っています。

歩道に植えられた街路樹の根が舗装を持ち上げて歩道を傷めてしまい、歩行者がつまづいたりするほどになった場所を修繕しています。

以前かいた施工方法は→こちら

傷んだ舗装を取り外し、植木の根を傷めないようにエアースコップで土をほぐし、パワーミックスという、植木が根を張り栄養分を吸収できる舗装の下地材(路床材)を埋め戻して転圧します。

その後、路盤という、舗装の砕石下地を施工し、舗装をします。

既存の街路樹を残したまま施工するので、歩道の下に張った根は傷めないようにし、パワーミックスの中に吸収根を張り植木が栄養を吸収できるように施工します。

掘削用重機を使用すると、根を傷めてしまうのでエアースコップを使います。

http://youtu.be/IHDeoncmbrM

↑動画で実際の施工状況が見れると思います。

今年この工事をしていて思ったのですが。舗装を持ち上げるまでに成長した街路樹は小さなものに植え替えたほうがいいのではないでしょうか?

(特に狭い市道などの)街路樹は狭い歩道の中。隣接する民地に枝が伸びないように葉張りを詰められ、電線があるので樹高を抑えられ、場所によってはヒドイ剪定をされています。剪定とは言えないただ切るだけのヒドイ姿。その木の自然に持っている樹形などお構いなしです。また、住民も大きすぎる街路樹に美しさも感じないため、街路樹はいらないという発想になってしまっているのだと思います。

自然樹形で15m、20mになるイチョウやクス、カツラやケヤキを4mほどの樹高で維持しようとしても無理がありますよね。

去年の年度末にレンガの植え込みに植わっていた街路樹が、台風で揺れて根がレンガを押して壊れた場所を修繕しました。

植込みも直したので新しい木に植え替えました。古い木は撤去して新しい木を植えた方がすっきりします。

育っている木をきるなんて。。

と言われるかもしれませんが、そもそも、悪環境の小さい植込み、排ガス一杯の街路樹に植えられるだけで植木はかわいそうです。

山で伸び伸びと育った方が植木も幸せにちがいありません。街路樹や庭に植木を植えること自体が人間のエゴであり、植物にとってかわいそうなことであると思います。

中途半端に植木を切ることがかわいそうなどと思わずに、地球全体の環境を考えましょうよ。

植物を植えると、光合成をしてCO2を酸素にしますね。光合成を行うのは、植木にとっての成長期、苗木から成木になる時が一番多いのです。

つまり、年老いた街路樹を大事にとっておいて、さらに邪魔だと、枝葉を払い、電柱のようにしてしまっては光合成による酸素放出量が少なくなります。

街路樹で新植される3m前後の木が全国的に使われるようになれば、植木生産者も挿木をし、苗木をたくさん作ります。

つまり、植木畑でたくさんの光合成が行われ、CO2削減になるのです。地球の空気はお空でつながっていますから。自分の家の前で一所懸命酸素を作らなくてもよいのだと思います。

また、撤去した街路樹も、枝葉はチップ化して堆肥にしたり、幹は薪ストーブの燃料や製紙材料として利用すれば、リサイクル可能です。使えば資源ですから。

様々な自治会に検討していただきたいですね。いまある、古い街路樹を残すのか、新たに植え替えるのか。そして、新たに植える時に、歩道の下にパワーミックスをきちんと施工し、根で舗装が痛まない長期的な計画を立ててほしいと思います。

誤解が無いように断っておきますが、樹木は人間と違って長いサイクルで生き続けますし、神が宿るように神秘的な生物です。樹齢何百年にもなるような、大木にはその気の持つパワーがありますし、弱ってきたら樹勢回復の処置をして守っていかなければならないと思います。

た・だ・し

街路樹に限っては、30年とか50年とかのサイクルで植え替えてゆくの方がよいということです。

環境について本音で考える。(その1)

環境について本気で考える。(その2)

環境について本気で考える。(その3)

環境について本気で考える。(その4)

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