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砂場に緑の屋根。

当社事務所のご近所の幼稚園からの依頼で砂場と藤棚を施工させていただきました。
今年4月から新しく建てた新園舎で新たなスタートを切ったピーターパン幼稚園

砂場と藤棚の工事のお話は3月にもらい新学期に合わせ施工する予定でしたが、諸所の事情で夏休み期間中の作業になりました。

幼稚園の希望では3m×4mの大きな砂場を園児に優しい木の丸太で作り、そしてそれを覆う藤棚を設置してほしいということでした。

設計図を起こして、材料を発注し、丸太を加工します。丸太同士の仕込み部分がしっかり合わさるようにホゾを掘ります。細かい加工は会社の加工場で下準備を済ませます。そのあたりは大工さんが家を建てるのと一緒です。こういう仕事があると雨で現場に出れない日でも、黙々と作業が出来ます。

話が藤棚の加工の方へ行ったので、藤棚の建て方から。まず、柱を立てて梁を乗せます。

丸太が乗るので丸鑿を使って加工したところに入りました。そして、梁の上に直角方向に桁を乗せます。この桁の事を「コロガシ」と親方には教わりました。

桁方向は長いので、真ん中の柱の上でつなぎます。

ここまで釘を使わず丸太組みのみでがっちりと組みあがりました。

そして、差し肘木を差して固定。

これに、竹を乗せます。本来春に施工するために竹を仕入れていたので竹の色が枯れてしまっています。それでも青い部分が少し残っていてよかったなと。

今回は、庭の中ではなく、幼稚園の砂場ということで、少し寸法を調整しました。本来は、柱から梁と桁の鼻の出寸法が乗せる竹の1コマ分(通常1尺5寸前後)であり、さらに1コマ分竹だけが出るのですが、砂場と周りのスペースの関係で柱からの出が極端に少ないものになりました。

そして、砂場。砂場は子供たちの大好きな遊具なので、ブランコや滑り台と同じ赤・青・黄色で塗りました。

常に砂と接しているので湿気に強いヒノキ材の丸太にシロアリ防止材を塗り、さらにペンキを塗って準備します。

そして、みなさんあまり見ない砂場の中の構造。砂場の中にはどれくらいの厚さの砂が入っているのでしょうか?

当社では50cm砂を入れます。幼稚園児が50cm掘ることは無いのですが、砂の層が厚いほうが排水性が良いのです。また、雨での排水を考え、暗渠処理をしました。砂場の中央にコンクリート製の枡を設置します。

枡から出たパイプは雨水枡につながっています。そして枡の中を栗石で埋めます。

この枡に向かってすり鉢状に地面を堀り雨が集まるようにします。そして、すり鉢状に掘った部分を砂利(単粒度砕石)で埋めます。

その上に40-0の砕石で目つぶしをし、基礎を作ってから丸太をのせます。

丸太を組み、砂を入れて砂場が完成です。

これから夏休みになり植えたばかりのフジが痛む可能性があるので、フジを植えるのは秋まで待つことにしました。夏休みが終わり、子供たちが砂場で元気に遊ぶ日が来るのが楽しみです。
株式会社髙樹園

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