6.62011
華道家からお手紙が
先日お手伝いした「Sow.I~そうい」で花を生けていた
華道家「平間磨理夫」様よりメールをいただきました。
自分の作品表現の一部として友人のイベントなどを装飾しているのですが、実はきちんとしたお花の勉強をしたことが無くそこで使う素材も自社の持つ植木場でとってきたもので、買った花を生けたことも無いのです。お茶事の亭主が茶会の日の朝に自分で花を取り床に飾る精神で生けたいというのもあるのですが、実際はどこで花を買っていいのかもよくわかっていないのです。華道家ではないので。でも自分は庭師だし植木の枝と木に咲く花を扱うことが自分の道だと思っています。ただ、機会があれば華道家に自分が造ったものを批判、評価していただきたいと思っていました。「そうい」で花を生けた摩理夫さんとお話しできたので自分の作品を見てもらいました。
我社のホームページや、名刺をデザインしていただいたEntrezSANSFrapperさんの新事務所完成レシェプションパーティーでのインスタレーション。
外構の工事が前日夕方までかかり何とか終了した後、パーティー当日の朝ススキを軽トラ一台分採ってきて投げ入れました。ちょうど秋の月見に添えるススキと、雨どいの無い特殊な屋根構造の建築の屋根に降り注いだ雨が水鉢にたまり、水鉢からあふれる水を表現した割竹。この竹の素材は外構で使った素材を引っ張ってきました。それが濡れ縁に仕込んだ竹。
この写真はホームページのトップページでも採用した、我長男の天才カメラマンとしての処女作(笑)
機会があるごとにここでイベントを開催したいというクライアントの考えを受け私が考えたもの。縁側の木(モク)を一カ所竹にして、大切なお客さんがいらっしゃる時に青竹を仕込む。茶庭で茶事が行われるときに中門の竹を青竹に替えてお客様のためにご用意いたしましたという主人の無言の心使いを今の庭に再現できたらと思いました。実際に今年のゴールデンウイークのイベントでは新しい竹に替えさせていただきました。その時の話。
全体の外構を工事させていただいてその一部にインスタレーションしたので、その時は自分の中でススキを生けた水鉢だけでおさまりたくなかった。外構のデザインとしては正方形の建物とモノトーンの色合いの雰囲気から古瓦の素材を使い、そして正方形の建物とリンクするデザインを盛り込みました。その正方形のモチーフを自分で崩した割竹。
また、駐車場部分のコンクリート関係が養生中のため車を入れたくなかったことと、以後のイベントでは車を入れたかったので水鉢からはみ出た作品はもう造れないかな?と思い水鉢からあふれる水を表現した割竹を入れました。
自分の表現方法の一つとして、普段庭師として成長する樹木を扱い、花が落ち、落ちた花を掃除し、竹が朽ち果て色あせていく様を演出し長い時間をかけて庭を育てる。一方でインスタレーションはその時一瞬の空間の切り抜き。花を活け、磨かれた青竹が踊る場所の空気を朽ち果てる前に撤去してしまう。この普段の仕事とまた反対の事にも刺激を受けます。
華道家平間摩理夫氏に写真を見てもらい華道家から見てどう感じるのか意見を聞けて幸せでした。そして、ご丁寧にメールまでいただきました。とてもうれしかったので、blogにその時の事今更ながらアップしました。
先日EntrezSansFrapperさんで行われたイベントで少しお茶を立てさせていただいたのですが、その時に茶花に使ったシャガ
これを見たお客様が、植木屋さん素敵ね。と言ってくれました。自分の本職は植木屋ですが、植木を植栽する配置、向き、気勢。生け花の世界から学ぶことがたくさんあります。これからも、作品を造り精進していきたいとおもいます。
株式会社髙樹園
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