7.312015
雑木の支柱

富士山の見える平屋の家に植栽した株立ちのコナラの支柱。
植木の苗圃で生産される樹木は根回しして根が小さく出荷されているため
根鉢に対して枝葉が多いためバランスが悪いことが多いです。
まわりの土に根を張りしっかりと根付くまで支柱をします。
以前にも書いたように支柱はあくまでも根付くまでの仮のものなので最小限にした方がいいと思います。
風で傾く心配がなければ支柱などいらないというのが本心です。
風を受けないように枝を抜き、根が早く張れるように周りの土壌を改良するのが一番の倒木対策であると思います。
当社で植栽する時、支柱の役割として倒木対策にプラスして最も大事にしているのが幹や枝の誘導です。
植木の樹形には当然個体差があり、同じ樹種でも当然枝張りに差があります。
その現場に合う樹形の物を選んで向きに注意し植えるのですが、気になる部分が出てきます。
特に株立のものや、単幹を斜めに植える場合は、
あの枝だけもう少し右に行ってほしいな
なんてことが、現場で多々あります。
そういう枝ぶりを修正するために支柱を利用します。
時には幹を棕櫚縄で引っ張ります。
支柱をかける前
と
支柱を変えた後
ではボリュームが変わります。
植栽した時に、基本樹形を誘導しておくと、理想的な形に育ってゆきます。
圃場で選ぶのも大切ですが植付、支柱の掛け方が植栽工事では大切な空間形成要素です。