6.52011
sow.I
お茶と日本酒と陶器うつわのプロフェッシャルが集うイベント「sow.I~そうい」に行ってまいりました。このイベントfor Da Nippon Foundationという日本の文化を大切にしたいという若者の集まりで大久保文之くんという粋でファンキーな畳屋の3代目が立ち上げ、彼の動きに賛同して人々が集まってきます。
浅草橋のlucite galleryという隅田川沿いの古民家を利用したギャラリーで行われたイベント
若手陶芸家の作家さんたち9人とガラス作家さんが作品を持ち寄りラウンジで日本酒を飲むというその作家さんたちの作ったぐい飲みの数々
すごい数が集まりました。そして、今回このたくさんの陶芸家に声をかけ集めていただいた「二階堂明弘」さん益子焼の作家さんなのですが、今回の地震で工房が被災された一人です。益子にはこうした被害を受けた作家さんが多数いて彼らリビルド益子というプロジェクトで動いています。震災で壊れてしまった器をもって日本中に旅して割れたかけらにメッセージをもらって益子に持ち帰ろうというすんばらしいことをやっています。
日本酒と器とそしてもう一つ。お茶席
茶道の中には日本人のDNAというか文化が詰まっているのだと思います。庭師として茶にかかわり、お茶の中からお客様を招く心遣い気配りを少しでも吸収出来たらなぁと思います。どんな仕事でも茶庭半東のように働きたいと思います。その場所(現場)の空気感亭主とお客様の会話、柄杓や湯を注ぐ音。見えない場所で何が起こっているのか五感を研ぎ澄まして神経を集中することで、目の前の仕事でなく全体が見えてくる。どの仕事にも共通していることだと思います。
そして、お茶の世界が持つ季節感。茶庭の勉強の一環としてお茶の先生のもとに通い始めたころ、そこに通う料理人をしている先輩が言っていました。「やはり、お茶は季節感なんだよ」日本という春夏秋冬のある国の文化だからこそ四季を大切にしたお点前や床の飾りや茶事があるのだと思います。庭の中にも季節感を大切にして四季の景色が移りゆくさまを楽しめることが出来れば日常がゆたかになると考えます。
日本の伝統文化を大切にしながら、伝統というのは今も動き進化し続けていると考え単なる伝承ではなく現在の日本に必要な庭を考えてゆきたいと思います。
楽しいイベントでした。